≪ゴブリンBの受難≫
GM:「で、決まったの?」
ネリィ:「仕方ないので行く。」
ファレン:「じゃあシーフさん、足跡追跡ヨロシク。」
リュー:「はい。」
ネリィ:「…これでミスったら、どうなるか分かるわよね?」
GM:「あと二回くらい足跡追跡のチェックしてね。」
リュー:「はい。え〜と…一回目が13で…。」
GM:「それはOKだね。」
リュー:「二回目が…」
ファレン:「お!? 6ゾロじゃん!!」
GM:「それなら二回とも成功だね。」
しばらく歩いて行くと柵の様なモノが一行の前に現れた。
GM:「きっと村だね。」
ネリィ:「こんなところに村なんてあったの?」
GM:「クカチ村です。」
ネリィ:「チカクか…。で、きっとここに犯人がいるんだね?」
GM:「俺に向かって言うなよ(苦笑)」
ヴォーグ:「犯人はここにいる!!」
ボン:「(ヴォーグに向かって)犯人はおまえだ!!」
ヴォーグ:「ハハハハハ! よく解ったな。明智くん、また会おう!!」
君たちは明智小五郎と怪盗二十面相か!?
ネリィ:「では足跡を追っていきます。」
GM:「そうすると村の中に入ります。で、足跡は馬房に続いています。」
ヴォーグ:「今はまだ夜か…。」
ネリィ:「じゃあ侵入者でもやりますか?」
ファレン:「…多分鎧がガシャガシャ鳴ってるからバレてるんじゃないの?」
ネリィ:「(ボンに向かって)お前かぁ!?」
ボン:「えー!? 俺だけかよ(泣)。」
グロック:「チェイン・メイルだから、俺もその原因の一人だな。」
ネリィ:「…じゃあ今日はもう遅いので、この家に泊めてもらいましょう。」
グロック:「犯人宅に止まるなんて…無茶苦茶だろ。」
GM:「宿屋あるよ。」
ファレン:「じゃあ宿屋に泊まっておく?」
グロック:「…宿屋に泊まって見張りを立てましょう。」
ボン:「馬小屋で見張ってる。」
ネリィ:「人の家の?」
ボン:「うん。」
ネリィ:「人の家の馬小屋で?」
GM:「どうでもいいけど、もうすぐ朝日が昇るよ。」
ボン:「じゃあ、もう寝よう。」
ネリィ:「なんて軟弱な…。」
ボン:「宿屋で寝る。」
GM:「宿屋は『樹々のこもれ日』亭。宿泊費は5ガメルでいいや(笑)」
ヴォーグ:「OK。」
ボン:「何!? なんだ君たち、本当に寝るのか?」
ネリィ:「本当にベッドの上でくつろいでるの!?」
ボン:「全員で寝ようとしてる…。」
ファレン:「じゃあ俺は見張りに立候補するよ。」
ヴォーグ:「俺は寝るよ。」
ネリィ:「私もお疲れなので眠ろう。」
ボン:「ゴブリンどうしよう…。」
ネリィ:「どうしようかねぇ。」
ボン:「馬小屋の馬にでも縛り付けておこうか?」
GM:「『ゴビュ〜、ゴビュ〜(泣)。』なんて可哀想なんだ…。」
ネリィ:「新手の嫌がらせだね。知らない人の家にゴブリンを…。」
GM:「村人が起きる頃、ニワトリではなくゴブリンの叫び声が木霊する。」
一同爆笑。
GM:「いつもとは違う朝、新しい朝の始まりだね。」
ネリィ:「馬小屋には人だかりだね。」
GM:「『誰がこんな事を!?』とか言ってるんだろうね。」
ヴォーグ:「でも我々は寝てるから。」
GM:「きっと君たちの見ている夢の中で『ゴビュ〜、ゴビュ〜〜(泣)。』って聞こえるんだろうね。」
ファレン:「一晩起きていたんですが、何か変化は?」
GM:「ゴブリンがうるさい。」
一同爆笑。
ファレン:「それだけ!? じゃあ俺も今から寝てしまおう。」
GM:「朝になると村の皆さん、畑仕事に行きますね。」
ヴォーグ:「鈴木さんのニワトリ、変な声で泣くわねぇ。」
GM:「『それとも馬かしら?』」
ネリィ:「どっちもイヤぁ!!」
GM:「ちなみに例の馬小屋はタッドさんの家の様です。」
ネリィ:「さて、それでは起きて尋問モードに入りますか!」
ボン:「さて、一日の始まりである<ラック>をします。」
GM:「はい、どうぞ。」
ボン:「…見事に1ゾロで〜す(笑)。今日も元気にブルーだぜ!」
ヴォーグ:「きっと神に見放されてるよ。」
ボン:「今日はもう寝かせてください(泣)」
何かに取り付かれてるのだろうか…この人は(苦笑)。
≪太陽に○えろ、聞き込みのテーマ≫
ネリィ:「タッドという人の家に行ってみましょう。」
ヴォーグ:「行ってらっしゃい。」
ネリィ:「いやぁ、嘘とか見破るのはシーフの方が得意なのでは?」
ヴォーグ:「気にしない、気にしない。」
GM:「行くの?」
ネリィ:「今日の朝、ニワトリが変な鳴き方をしてましたよね?」
GM:「誰に向かって言ってんの?」
ネリィ:「タッドさんかな。」
手順がバラバラだね(苦笑)。まだ誰もタッドの家から出てきてないし、着いたとも言ってないぞ。
ネリィ:「ところでタッドさんは何をしてる人だっけ?」
GM:「聞いてないよ。俺も聞かされてないし。」
ネリィ:「だから聞いているのさ!」
とうとう逆ギレだよ、この人(笑)一体誰に向かって聞いているんだろうか? 仕方が無いからオマケで宿屋の主人という事にしておこう…。
GM:「『奇妙なことを聞くのう。知らない人の事なのに何をしてたんだっけとか言って、知っている口調で聞くとは…おぬしは何者じゃ!?』」
ネリィ:「タッドさんの知り合いの人に、彼の事を調査してほしいと言われているんですよ。」
GM:「(苦しいなぁ)『そうじゃったか。狩りがタッドの仕事じゃ。昨日も狩りに出かけておったようですじゃ。』」
ネリィ:「狩人さんか。」
GM:「『馬を使って遠くへ行ったと思ったのじゃが、夜に出かけて朝になる前に帰ってきたようですじゃ。何でじゃろうか?』」
ネリィ:「きっと嫌なモノでも見たんでしょう。」
ファレン:「忘れ物とか…。」
ボン:「何でみんなでフォローするんだよ(苦笑)」
ヴォーグ:「そうだぞ。俺はまだ寝てるぞ。」
ファレン:「俺も寝ているんだった。」
ボン:「俺、今日一日ブルー(泣)」
一同爆笑。
ネリィ:「じゃあ私は独りか…。」
ヴォーグ:「大丈夫。シーフが嘘を見破ってくれるから。」
リュー:「ボクは行ってるんですか!?」
ヴォーグ:「リーダーのアイテム袋に入ってるから大丈夫(笑)。」
GM:「それって大丈夫なのか!?」
ボン:「俺…何か悪いことしたのかなぁ。今日一日宗教について考えよう。」
ボン・ヂュール、26歳。とても悩める年頃…なのか!?
ネリィ:「タッドはいつ頃から住んでるの?」
GM:「『ワシが40の頃じゃから、10年前じゃな。』」
ネリィ:「で、狩りで生活してるんだ。」
GM:「そのようです。『タッドが何かしたのですじゃか?』」
ネリィ:「いやぁ、このことはくれぐれも内密に…。5ガメルほど渡す。」
GM:「『サンキューですじゃ! 絶対に秘密ですじゃ。』」
ここで全員起きて、朝食を食べながらタッドの情報を知る。
ヴォーグ:「あれ? 今日の朝飯、リーダーのだけゴージャスだよ。」
ネリィ:「(勝ち誇った様に)フッ…人柄の差だね。」
リュー:「その人に、ここらで変な事が起きてないか聞いてないですか?」
ネリィ:「(自信に満ちた顔で)うん。聞いてないよ。」
一同爆笑。
ヴォーグ:「ダメダメだぁ!!」
ネリィ:「だって誰も助けてくれないんだもん(泣)」
ボン:「リーダー頑張れ!」
ヴォーグ:「頑張れリーダー!」
グロック:「リーダー、肝心な所で抜けてるよなぁ。」
ネリィ:「それはそれ。」
ヴォーグ:「それはそれ、じゃねぇ!」
グロック:「それで済ますなよ!」
GM:「そうするとさっきの爺さんが『仲間同士で争うのはやめるですじゃ。これでも食べて仲良くしなされ。』と、デザートをくれるみたいだけど。」
ネリィ:「言ってみるものね。」
ヴォーグ:「これからこの手でいこうか(笑)」
ネリィ:「そうね(笑)」
ヴォーグ:「丁度いいし、さっきの事を聞いてみよう。」
ネリィ:「そうしましょう。」
ヴォーグ:「最近、この辺りで不思議な事とか起こってないか?」
GM:「『そういえばゴブリンがよく出るですじゃ。』」
ファレン:「悪さとかは?」
GM:「『見かけるだけですじゃ。』」
ネリィ:「じゃあ、ゴブリン退治で金を巻き上げよう。」
ヴォーグ:「いや、実はこのシナリオ、ゴブリン退治だったりして(笑)」
ネリィ:「そろそろ本当に乗り込みますか?」
ヴォーグ:「何人行くの?」
GM:「『ゴブリンについてだったら、狩人のタッドが村で一番詳しいと思うのですじゃが。』」
ネリィ:「ナイスヒント! ありがとう。」
ボン:「よし! 今日も不調のボン・ヂュールが行ってあげよう!」
ヴォーグ:「よし、俺は寝る。」
ファレン:「俺も寝る。」
グロック:「俺も寝る。」
せっかくのヒントなのに、本当に動くの嫌いなのね…(泣)
≪ネリィ一家義賊団の掟≫
ネリィ:「じゃあ、私は宿屋で待機しているから行って来てね。」
ボン:「いや、やっぱり連れて行こう。」
ネリィ:「え!?」
ボン:「人生、何事も経験ですじゃ。」
一同爆笑。
ヴォーグ:「俺はボンのキャラクターが掴めない(笑)」
GM:「俺も分からない(笑)」
リュー:「で、どうするんですか?」
ボン:「引きずっていく。」
ネリィ:「引きずられていくみたいです。」
GM:「外を歩いて、ふと村の入り口を見るとゴブリンBが、無惨にもボコにされて捨てられている姿を発見。」
一同爆笑。
GM:「無情にも煙が出てるぜ。」
一同爆笑。
ボン:「じゃあ、そいつに応急手当だ!」
一同爆笑。
ボン:「…成功だ! あやうく失敗するところだった。」
GM:「死の淵からゴブリンBは蘇ったよ。」
ボン:「じゃあ頑張れよ!という感じだね。」
ありがとうボン。きっとゴブリンBは君を忘れないだろう…。
ボン:「タッドの家をノックする。で、出てこないと徐々に激しく叩く。」
GM:「すると『なんだよ、うるせえな!』と男が出てくる。『誰だ?』」
ボン:「宿のおっさんから聞いたが、お前はゴブリンに詳しいらしいな。」
ネリィ:「ゴブリン専門家らしいわね。」
GM:「『レベル2だ。じゃあな。』」
ヴォーグ:「ゴブリンのレベルだけ言われても、全然分んねえよ。」
GM:「だって、ほら(ゴブリンのデータを見せる)。」
ヴォーグ:「見せんでいい!!」
ボン:「そのゴブリンは何処から沸いて出てくるんだ?」
GM:「『まさか俺がゴブリンと関係があるとでも?』」
ネリィ:「だって昨日、馬に乗って逃げたでしょう?」
GM:「そうするとタッドが『飯喰うか、お前等?』と誘うよ。」
一同爆笑。
GM:「『もう飯は食ったのか? どうだ、一緒に喰うか?』」
ボン:「もう喰ったさ。」
GM:「『じゃあ茶でも飲んでいけ。』」
ボン:「ていうかゴブリンBに飯を食わせてやれよ。」
一同爆笑。
ネリィ:「実はすごく地球に優しい人?」
GM:「でも馬に縛り付けてたぞ。」
ネリィ:「大人って分かんな〜い。痛めつけておいて保護するなんて!」
GM:「どうする? 誘われてみる?」
ボン:「入るよ。」
GM:「すると『ここだけの話だが、俺は狩りに出たとき偶然見つけた洞窟で、そこにいる悪人に捕まってしまい、 村にいるの連中の命と引き替えに悪事を強要されていたんだ…。』」
ボン:「善い人だ。」
GM:「『俺からの頼みなんだが、奴等を倒してこの村を解放してくれ!』」
ボン:「報酬は?」
ネリィ:「報酬は聞いちゃなんねぇ。素人さんに手を出しちゃいけねぇ。」
ボン:「分かったよ。」
ネリィ:「それがうちらの決まりだ。」
一同爆笑。
GM:「なんか義賊だよ。」
ファレン:「本当に義賊だよ。」
GM:「別の部分でつっこもうよ。『オレたち、盗人だったの!?』って。」
一同爆笑。
ヴォーグ:「オレたちは冒険者じゃなかったんだ…。」
GM:「え!? 本当に違うの?」
ヴォーグ:「今、明かされる衝撃の事実。」
盗賊団ってことは、真のリーダーはリュー!? きっと、影でネリィを操って支配してるんだろうな…。
≪ボン・ヂュール、その真実?≫
ボン:「で、タッドはどうなったの?」
GM:「さっき行った通りです。『仕方が無かったんだぁ(泣)。』」
ネリィ:「そうですか、あなたも大変な思いをしてたのですね。」
GM:「『昨晩は見つかりかけるし…。』」
ネリィ:「もしかして、昨日はゴブリンを使ってさらおうとしたのですね。」
GM:「『ああ!? もしや、あんたはあの時の!?』」
リュー:「それで、その洞窟の場所はどこにありますか?」
GM:「『ゴブリンがよく出没する畑の先だ。詳しい場所は行けば分かるが、俺は行きたくない。顔がバレてるから…。』」
ネリィ:「もう一つの可能性、実はタッドが悪人かも知れないのよ。」
ギクリ…それは可能性っていうか、むしろ大正解。
ネリィ:「では、あなたが悪い奴に使われていただけなんだね?」
GM:「『もちろんさぁ!!』」
ネリィ:「一応言っておくけど私は魔法使いなのよ。嘘は魔法で見破れるから騙そうとしても分かるんだよね〜。」
ここでネリィはタッドに対してカマをかけることに。<センス・ライ>なんて高レベルの魔法を覚えているはずもない。そして結果は…。
GM:「『え? はい? 何がどういう事?』」
ネリィ:「いやぁ、今日はいい天気よね。」
GM:「『何? あ、天気ね。いやぁいい天気だねぇ…(汗)』」
ネリィ:「それじゃあ、私たちの全て任せてください。」
ボン:「とりあえずこの人、眠らせてとく?」
ネリィ:「大丈夫でしょう。」
ボン:「眠らせておけば逃げられない。」
ネリィ:「だから素人さんに手を出しちゃ駄目だって。」
ボン:「コイツ、アクニン。」
ネリィ:「まだ証拠が無いってば。」
ボン:「ボン・ヂュール、ナットク。」
ネリィ:「今度は片言のしゃべり方に!?」
一同爆笑。
ネリィ:「分からない、君の事が分からないよ! 君は一体誰なの!?」
ボン:「それは謎の人物、ボン・ヂュール。」
宿に戻ったあと、悪人退治に行くか、今日はもう寝るかでしばし論じた。君たち、まだ昼間だよ(苦笑)結局のところ、全員起床で悪人退治へと向かった。
ヴォーグ:「いやぁ、朝日が眩し…あれ? 太陽の位置が(笑)」
ネリィ:「それじゃあ、行きますか!」
GM:「『これを持っていくがええ。』宿屋の主人が弁当を渡します。」
ネリィ:「ありがとう(泣)。」
ボン:「よっしゃ、野郎ども、行くぜ!」
ネリィ:「分かったよ、リーダー!」
ヴォーグ:「あれ? いつの間にかボン・ヂュールがリーダーに…!?」
GM:「では、行かれますか?」
リュー:「行きましょう。」
GM:「迷わないようにチェックしようか。レンジャー技能を持っている人、知力ボーナスでチェックをよろしく。」
ネリィ:「足跡専門家の方、よろしくお願いします。」
ボン:「むぅ…これはゴブリンですな。」
ネリィ:「また人格が変わってる!?」
ボン:「6ゾロですじゃ!」
ネリィ:「また変わった。誰か助けてぇー!」
GM:「あと一回チェックして。そこそこの距離なんで。」
ボン:「11。」
ヴォーグ:「結構出目はイイのにな…。」
ボン:「絶対、アッチですじゃ!」
リュー:「14です。」
GM:「むしろコッチですじゃ!」
一同爆笑。
ネリィ:「さあ。どっちでしょう。」
ボン:「どっちに行く? 自信ありげなボン・ヂュール。」
ヴォーグ:「そりゃあ、足跡専門家の方に…。」
ボン:「ボン・ヂュール敗北…(泣)」
一同爆笑。
ネリィ:「こういうときは、ファレンさんの梟を使った方が早いのでは?」
GM:「樹が生い茂っていて、空からは見えないよ。」
ネリィ:「じゃあ、私のヘビで…。」
GM:「ニョロニョロ…、メチャクチャ遅いです。」
一同爆笑。
GM:「歩いた方が断然速いです。」
ヴォーグ:「いいよ、シーフと一緒の方が早いから。」
ボン:「いいよ、ボン・ヂュール落ち込んで『の』の字書いているから…。」
ネリィ:「あ、魂抜けてる。きっと新しい魂が入ってくるんだね(笑)」
ボン:「…お久しぶりですじゃ!」
一同爆笑。
ヴォーグ:「本当に変わったよ…。」
ネリィ:「このバージョンを<ボン・ヂュールG>と名付けよう。」
ヴォーグ:「じゃあ<ボン・ヂュールJr>とかいるのか?」
ボン:「<ボン・ヂュール・リーダー>とかいるから。」
一同爆笑。
GM:「<レッサー・ボン・ヂュール>とかもいるのか?」
ネリィ:「レッサーが片言で話すんだよ。」
ヴォーグ:「そうか! ボン・ヂュールは多重人格だったんだ!」
リュー:「もう! 進めましょうよ!」
GM:「あ、そうだった(苦笑)。ゴメン、ゴメン。」