≪キャラバンと一緒≫
数日後、ウトイ村という場所に着き、情報を集めるがタッドはまだ西へ。一行も旅立とうとするが、かったるいから馬で行こうという話になる。 そんな資金は無いのだが、一行は馬に乗りたいらしい。その挙げ句の果てに馬を無断で借用しようという切ないことをリーダーが……。ネリィはどうしても楽がしたいようだ。
リュー:「あの……キャラバンは?」
GM:「いいこと言うねぇ。エマで聞いたとおりキャラバンが往来してる。」
ヴォーグ:「おうおうおう。前のリプレイ同様、キャラバンの護衛をしながらの移動ってやつだね。」
前のリプレイというのは、ドミニオンのSWリプレイ第一部の事。前シリーズに参加した人で、今回のプレイにも参加している人がいます。 ちなみに私、GMはその時プレイヤーでした。
GM:「今現在、ここには家畜を運んでいるキャラバンが滞在してます。」
ヴォーグ:「護衛だ、護衛だ。」
ネリィ:「護衛は安いよ。」
ヴォーグ:「でも食料には困らないぞ。」
ネリィ:「そうね」
GM:「このキャラバンは馬や羊を運んでますね。」
ヴォーグ:「なあに、羊の一匹や二匹がいなくなったって…。」
GM:「何!? 羊に乗ってタッドを追いかけるのか!? 『メー!』って?」
一同爆笑。
ネリィ:「それはそれで強そうだわ。」
ヴォーグ:「羊は遅いから山羊の方がいいよ。」
ネリィ:「いやよ。六人で山羊とか羊に乗るなんて…。」
GM:「かっこいい〜(笑)。」
ネリィ:「では、そんな護衛(の仕事)を探します。」
ヴォーグ:「よし。リーダー、早く商談をまとめてこい。」
GM:「ちょうど家畜のキャラバンは西に向かうみたいだね。」
ネリィ:「これぞ神のお導き…。」
グロック:「おぬしにも神の声が聞こえるのか?」
ネリィ:「神が私に言いました。『……狂気だ!!』」
一同爆笑。
GM:「『名も無き狂気の神』の信者だったのか……。うーん納得。」
グロック:「なんて大馬鹿野郎だ!!」
ヴォーグ:「だからあんな非道いことも平気で出来るんだ……。」
前回、ネリィは仲間があまりに無能だからといって、敵もろとも<ライトニング>に巻き込もうとしたのだった。そのときは<ライトニング>の発動前に敵を倒せたので、大事には至らなかった。 しかし、その恐怖は仲間の間で語り草になっている(笑)。
ネリィ:「そんなわけで、毎度おなじみの冒険者で〜す。」
GM:「『我等のキャラバンに何かご用ですか?』」
ネリィ:「護衛の仕事を見て、いいなぁーと思ったので。」
ヴォーグ:「仕事?」
ファレン:「あったんだ。」
ボン:「今、仕事を見たって言ったよな。」
ネリィ:「……あれ?」
GM:「(笑)『ああ、宿屋に出してた告知を見ましたか。』」
ヴォーグ:「よかったな。丁度仕事があったらしいぞ。」
一同爆笑。
こうして偶然(笑)にもエレミアに向かうキャラバンをゲット。馬を支給されての快適な護衛の最中、何者かに出会った。
GM:「山賊が街道の脇から登場。」
ファレン:「何人くらい?」
GM:「五人です。『荷物を置いてけ!』とか『死にたくねぇだろぉ?』なんて言ってますけど、どうします?」
ネリィ:「こんなシナリオに関係なさそうな奴等なんて!」
ヴォーグ:「適当にやっちゃえ。」
GM:「『フフフ、そう簡単にやられるほど、オレたちは……甘いぜ!』」
ファレン:「甘いのか?」
GM:「いやぁ、能力を見たら……ねぇ。」
この山賊、ファレンの<スリープ・クラウド>で全員倒れる。さすがにきまぐれで出した敵だけのことはある……。 一体、何をしに出てきたのやら。しかし、このあと予期せぬ狂気が山賊を襲うのだった!!!
ネリィ:「え、殺せ? もうちょっと大きな声で……なになにぃ殺せ? 仕方が無いなあ……まったく。」
GM:「一体誰と会話してるんだよ。」
ネリィ:「それじゃあ<ファイア・ボール>。」
GM:「山賊達の中心で爆発が起こりました。その爆風で山賊達は街道の端に吹っ飛んでしまう。『あ〜れ〜!』」
ボン:「さて、行くか!」
ヴォーグ:「今日も何事も無し!」
ネリィ:「(やけに爽やかに)さあ行こうよ、みんな!」
こうしてキャラバンの護衛を満喫しながら、行く先々で聞き込みを続ける。しかし、どの場所でも西に向かったらしいという情報が聞ける程度。 いつしかエレミアに到着、護衛の報酬として一人づづ1000ガメルをもらう。
≪踊り狂う大捜査線≫
ネリィ:「まずはギルドで、タッドの事を確認しましょう。」
GM:「ギルド寄ってく?」
一同:「いいねぇー。」
GM:「どこのギルド行くの? 職人ギルド?」
ネリィ:「盗賊ギルドでしょう。シーフさんヨロシク。」
リュー:「……え?」
ネリィ:「行ってらっしゃい。」
リュー:「誰も一緒には来ないんですか?」
ヴォーグ:「わかった。リーダーをつけよう。」
ネリィ:「今ならポテトがついて350ガメル……。」
ボン:「ポテトが300ガメルの価値、リーダーは50ガメル。」
GM:「狂気のリーダーじゃあ、それでも高いよ。」
ネリィ:「ひどいや、みんなぁ(泣)。」
GM:「では、盗賊ギルドに着きました。」
ネリィ:「リーダーは途中でフェイズアウトします(笑)。」
GM:「リュー、シーフ技能+知力ボーナス+出目で判定してみて。」
リュー:「……あ。」
ボン:「1ゾロおめでとう!」
GM:「リーダーはフェイズアウトに成功しました。」
ネリィ:「帰ってくるまで、ここで待ってます(笑)」
GM:「ではギルドに着いたよ、すると丁度良く幹部クラスの人が……。」
リュー:「似顔絵を見せて、この人見ませんでしたか?」
GM:「『なるほど、いい絵を描くじゃねぇか。俺にも描いてくれ。』」
一同爆笑。
GM:「『そういう情報は、人を使うから少し割高になるぜ。』」
リュー:「うーん…。」
GM:「『似顔絵で50ガメルほど情報料をまけるがどうだ?』」
一同爆笑。
リュー:「分かりました。描くのでまけてください。」
GM:「『じゃあさっそく……。渋く頼むぜ。』」
リュー:「……15です。」
GM:「『いい仕事してるな。約束通り50ガメルまけよう。早くて今夜、報告があるはずだ。』」
連絡先を伝えてリューは帰路に就いた。そしてリーダーがフェイズインする(笑)。
ネリィ:「やぁ、どうだった?」
リュー:「情報は時間が掛かるそうです。」
ネリィ:「じゃあ、宿に行きましょう……って他の人は何してんの?」
ヴォーグ:「宿屋でまったり……。」
ネリィ:「まったく、ウチの男共は……。」
リュー:「ていうか、リーダーは何処行ってたんですか?」
ネリィ:「……。」
リュー:「……。」
ネリィ:「世の中科学では解明できないことが……。」
一同爆笑。
リュー:「非道いじゃないですかぁ!」
GM:「そんな事言いながら、宿に着くよ。」
ネリィ:「これからどうしよう。連絡待ち?」
ボン:「似顔絵をマネして、ボンちゃんも描いてみよう。」
ヴォーグ:「おお、頑張れ。」
ボン:「……16。」
GM:「かなりイイ感じ。」
ボン:「ボン・ヂュールもちょっとビックリ。」
ヴォーグ:「俺はちょっと商工会議所(?)に行ってみよう。」
この後、ヴォーグは職人ギルドに行き、情報を集める。そこでタッドが毛皮等を売るための許可をもらいに来ていた事を突き止める。 また、宿屋の主人からエレミアでも以前に少女失踪事件があったことを知る。事件は未解決のままで、すでに人々の関心は薄れてしまっているとも語った。 そして、すでにタッドは西に向かって旅立ったことが判明。
ボン:「じゃあ、ボン・ヂュールも聞き込みをしてこようかな……。」
一同爆笑。
ボン:「なんだよ、その笑いは! もういいナリ。」
ネリィ:「分かったわ。してきなさい。」
ボン:「行ってくるさ。自分の描いた似顔絵を持って。」
ネリィ:「頑張ってね。」
ボン:「この人見なかったかい?」
GM:「誰に言ってるの?」
一同爆笑。
ボンは町の人に手当たり次第に聞き込みをするが、特に手がかりは無し。そりゃあ、街を行き交う人に闇雲に話しかけても……ねぇ? そうしている間にも、日は暮れて夕方になった。
ネリィ:「どうする?」
GM:「俺の方を見て言わないで……(笑)。」
ヴォーグ:「とりあえず情報待ちだろうな……。」
GM:「あ、忘れるところだった。宿代は30ガメルです。」
ボン:「23ガメルにまけない?」
GM:「何故!? まぁ、朝飯抜きならいいよ。」
ヴォーグ:「分かった。一曲歌わせてくれ。それで割引してくれ。」
GM:「じゃあ今夜は君のオンステージ。」
ヴォーグ:「オ〜ン、ステ〜〜〜ジ!!」
ファレン:「シャーマンで踊れない?」
GM:「そりゃあ……、無理だろうなぁ。」
グロック:「じゃあ説教。」
GM:「人が去っていくぞ、きっと(笑)」
リュー:「ボクも歌っていいですか?」
ボン:「ボン・ヂュールも歌っとく? ……平目で。」
一同爆笑。
GM:「じゃあ三人でセッションすれば?」
ヴォーグ:「ボンの分、達成値が下がるから(笑)」
ネリィ:「まさかユニット結成!?」
GM:「では、歌って踊って夜も遅くなった頃、一人の男がやってきます。」
ネリィ:「誰?」
GM:「前回あまり目立たなかった人です。」