最終回 旅の終わりに…
≪プレイをする前に≫
前回のシナリオで入手した経験点で以下の様にレベルアップ。
ネリィ:セージ技能レベルが2から5に上昇。
シーフ技能1レベルを新たに修得。
ヴォーグ:ファイターレベルが5から6に上昇
ボン:ファイターレベルが5から6に上昇
リュー:シーフ技能レベルが4から5に上昇
グロック:プリースト技能レベルが5から6に上昇
ファレン:シャーマン技能レベル3から4に上昇。
ソーサラー技能レベル2から3に上昇。
詳細はこちら
≪泣き叫ぶ山々へ……≫
GM:「前回ロマールに急いで帰るというところで終わった続きです。」
ネリィ:「質問。生命点とか回復していいの?」
GM:「組織のアジトから帰ってくるときに全快したことにしよう。」
一同:「はーい。」
GM:「で、君等はロマールに帰ってきました。すると煙が見えますが。」
ヴォーグ:「ダッシュで行くさ。明日に向かってダッシュするさ。」
GM:「明日?」
ヴォーグ:「きっと向こうに明日があるさ。」
ネリィ:「なんか張り切ってるねぇ。」
ヴォーグ:「じゃあ明日に向かってリーダーを走らせておく。」
一同爆笑。
GM:「自分はどうすんの?」
ヴォーグ:「俺は後ろから行くよ。」
GM:「そうすると、『蒼い月』亭の辺りが燃えているらしいことが分かります。」
ネリィ:「消火作業をしましょう…… 江戸時代式に。」
GM:「燃えてる家を壊して、火の手がまわるのを防ぐんだね(笑)。」
ヴォーグ:「そんなことしてるヤツは放っておいて、俺は『蒼い月』亭に行く。」
GM:「『蒼い月』亭に着きますと、何者かが二人ほどいますよ。」
ネリィ:「目標捕捉。」
GM:「そのうちの一人は人間を抱えています。」
ファレン:「もしかして女の人?」
GM:「うん。どうやら抱えられているのはクレアみたいですね。」
クレアというのは前回登場した、記憶喪失の少女。PC達の推測では、彼女は一行の探している行方不明の人物なのだ。
ネリィ:「きっと救助活動の人だよ。」
GM:「(フォローしてどうする!?)抱えている人は組織の首領のフィリーですね。」
ネリィ:「もう一人は誰?」
GM:「知らない男の人です。」
ボン:「知らない男の人って誰?」
GM:「……知らない男の人。」
ヴォーグ:「じゃあ、問答無用でクレアごと斬りつける(笑)。」
GM:「向こうも君らに気付きます。で、フィリーは男性に何かを告げると魔法を唱えて消えてしまいます。」
リュー:「で、その男の人は?」
ネリィ:「そうだよ、誰?」
GM:「そう言うと、『死に逝く者に多少の情けを掛けても問題あるまい。教えてやろう、私の名はルード。』と答えます。」
ヴォーグ:「初めて聞く名前だな。」
ファレン:「じゃあ、いきなり<ストーン・ブラスト>でもかましてみる?」
GM:「そんな事をしようとするとルードは身構えます。『フィリー様の命により、貴様らをここで足止めする!』戦闘です。リューからどうぞ。」
リュー:「うーん……。」
GM:「ちなみに相手は杖を持ってます。」
ボン:「もう突撃あるのみ。」
リュー:「あんまり近づきたくないんですよね……。」
ネリィ:「この際、距離は関係ないよ。」
ヴォーグ:「そうそう。相手の魔法によっては何処にいても関係ないし。」
リュー:「いや、敵の近くにいたら味方の魔法とかがあるじゃないですか。」
一同爆笑。
ネリィは以前、敵と味方の両方を巻き込んで<ライトニング>を使おうとしたという前科があるのだ。そのときは発動前に敵を倒したので助かっているのだが……。
リュー:「だから近づきたくないんですよ(笑)。」
GM:「何というか……トラウマだね(笑)。」
ネリィ:「そんな非道い事したかなぁ?」
グロック:「やろうとしてたぞ。」
ネリィ:「まあ、これからもやらないという保証は無いけど。」
さて、戦闘の方はというと1ラウンド目で終了。ルードが防御の時に1ゾロをしてしまい、致命的ダメージを喰らってしまった。
GM:「ルードは昏倒しました。」
ヴォーグ:「縛っとこう。」
ボン:「連れてきてるタッドと一緒にね。」
GM:「二人向き合った状態で?」
一同爆笑。
グロック:「それはナイスアイデア。」
ボン:「向き合った状態に決定〜♪」
ヴォーグ:「よし、応急手当てだ。」
ボン:「……成功。」
GM:「そういうことは縛る前にやってくれよ(苦笑)。」
やっぱり順番が逆だよねぇ。
ネリィ:「じゃあ、吐いてもらいましょう。」
ヴォーグ:「ボスはどこだ? 知らんと言わせんぞ。」
GM:「ルードは『勿論知っている。』と言うよ。」
ネリィ:「言わないと肉の塊(ボンの事らしい)が何をするか分かんないよ。」
GM:「『我々は所詮死すべき運命を背負っている。今更、死など恐れん。』」
ネリィ:「ねぇ、教えてよ。」
GM:「『そこまで言うなら教えてやらんこともないが……』」
ファレン:「じゃあいいや。」
GM:「……え!? いいの? じゃあ言わない。」
ヴォーグ:「貴様、何を言った!?」
ボン:「そこのエルフ(ファレン)を縛り付ける。」
ヴォーグ:「勿論、タッドとルードの間に挟んで……。」
一同爆笑。
ネリィ:「教えてくれなきゃ、ボンに踊らせるよ?」
GM:「それはそれで見たいかも(笑)。」
ボン:「仕方ないなぁ……。」
ヴォーグ:「違う違う!」
GM:「ルードは『ふぅ……仕方がない、教えてやろう。この世の終わりを見たければユセリアス山脈に行け。そこで逃れられぬ死の運命を知るだろう。』と教えてくれますよ。」
ヴォーグ:「基本的な質問。ユセリアス山脈ってどこ?」
GM:「(ワールドガイドを取り出して)ここです。」
ユセリアス山脈はロマールから北東の方角に位置している。吹き下ろす風の音から『泣き叫ぶ山々』と呼ばれることもある。
ヴォーグ:「で、この山脈のどこに行けばいいの?」
GM:「『詳しい場所はそこにいるヴェイルが知っているはずだ。』」
ヴォーグ:「そういう場合は先に言え、ヴェイル。」
GM:「そろそろ燃えていた炎が鎮火します。」
グロック:「忘れてた(苦笑)。」
ネリィは逃げ遅れて焼死した人たちの死体を見て一言。「これじゃあ焼けすぎてて食べれないよ。」このヒト、レクター博士みたいに人を食べるのだろうか……?
GM:「ヴェイルがルードに向かって、『お前らの本当の目的は何だ。全ての生き物が平等で平和に暮らすための活動ではなかったのか? それなのに、この世の終わりとはどういうことなんだ!?』と質問してます。」
ネリィ:「主人公らしい台詞をNPCが……ずるいや!」
GM:「だって、誰も核心に迫ろうとしないんだも〜ん。話も進まんし。」
ボン:「(ネリィに)何、主人公になりたいの?」
GM:「残念、主人公はボン・ヂュールだよ。」
ボン:「当然。」
ヴォーグ:「だって、これはボンちゃんのめくるめく青春物語だぞ。」
リュー:「青春なんですか?」
ヴォーグ:「うん。<ラック>で大失敗の挫折あり……。」
ボン:「ねえ?」
グロック:「なんか淋しい青春だぞ。」
ヴォーグ:「ゴブリンBとの出会いあり……。」
一同爆笑。
ボンは傷ついたゴブリンBに応急手当てをして逃がしているのだ。そのうち、ゴブリン保護団体とか設立しそうな勢いである。
GM:「で、ヴェイルの問いに対してルードは本当の目的を教えてくれるよ。全ての生物が平等で平和に暮らせる世の中を創るというのは人を集めるための建前で、 本当の目的はこの世の全てを無に帰すことなんだそうだ。」
ネリィ:「一番無責任なパターンね。」
GM:「だってルードはカーディス信者だもん。」
ヴォーグ:「あれ? 前に組織はファラリスの信仰団体って言わなかった?」
GM:「表向きはそう見えるんだよ。建前の目的で集まったのがファラリス信者で、元々はカーディス信者の集まりなのさ。つまり使い捨ての兵士はファラリス信者で、 組織の中核を担うのはカーディス信者なんだよ。」
ヴォーグ:「ちなみにフィリーもカーディス信者?」
GM:「ルードは違うと言ってるよ。彼女には別に信仰心はなく、信仰を持った人々を利用していただけ。ルード達とは利害が一致したという感じだね。」
ヴォーグ:「なるほど。」
GM:「ヴェイルは全ての生物が平等で平和に暮らせる世の中を創るということで協力してたんだけど少女を浚う事と平和な世界を作るという目的に矛盾を感じ、 組織に疑問を抱いて裏切ったわけです。」
ヴォーグ:「肌が黒いからってみんな非道いや!こうなったら平等な世界を創ってやるというわけか。」
GM:「まあ……、簡単に言えばそんな感じですね。」
ここで衝撃の告白が……。
前回、ブロブを攻撃したボンのウォーハンマーが腐食していたのだ。同じくブロブを攻撃したリューは、前回入手した魔法武器に持ち替えている。
ボン:「ウォーハンマーが……(泣)。」
ネリィ:「新しいの買わなきゃね。」
GM:「ボンが嘆いているところに誰かがやってくるよ。」
ネリィ:「誰?」
GM:「前回、君らが世話になった武器屋の主人のグラムさんです。」
ネリィ:「そういえば、そんな人もいたっけ。」
GM:「火事のせいで顔は真っ黒、髪の毛はチリチリでアフロ状態です。」
一同爆笑。
ボン:「アフロなんだ(笑)」
ネリィ:「か、かっこいい!」
GM:「『俺の店も焼けちまった……。でも商品は魔法の武器だったから大丈夫さ!』」
ヴォーグ:「壊れないしね。」
GM:「『それに魔法の武器が一本売れれば、上手くすれば家だって建つし。』」
ヴォーグ:「我々に売りつけるのか!?」
GM:「で、ボンの武器を見て『腐食してるじゃないか、どうしたんだ?』」
ボン:「ちょっとブロブが……。」
GM:「『そうか、これでいいなら……。』と言って真っ黒なハンマーを出すよ。」
ボン:「それ下さい。」
GM:「『じゃあ、あげよう。』」
ボン:「いい人だ(泣)。」
GM:「『その代わり、街をこんな風にした野郎を叩きのめしてくれ!』」
ボン:「OK。Meがミンチにしとく。」
ネリィ:「ミンチかぁ。ミンチ・スペチャルだね。」
GM:「決まりだな。その武器の名前は『ミンチ・スペチャル』だ。」
一同爆笑。
『ミンチ・スペシャル』のデータは以下の通り。形状: 火事で真っ黒に煤けたウォーハンマー
名前: ミンチ・スペシャル
必要筋力: 19
打撃力: 24
魔力: 攻撃力修正+1、追加ダメージ+1
GM:「グラムさんは自分の店の仮設テントを建てに戻っていきます。」
一同爆笑。
GM:「あのオヤジは転んでも、ただじゃ起きないのだ。」
ヴォーグ:「しかも復讐の為なら魔法の武器さえも惜しまない(笑)。」
ネリィ:「それじゃあ、ユセリアス山脈に行きますか?」
リュー:「え!? 買い物はいいんですか?」
ネリィ:「いいよ。そんなモノは途中のコンビニで買えば。」
ヴォーグ:「そんなもんは無い!!」
タッドとルードを衛兵に渡して、保存食を購入。一行はヴェイルの案内で、ユセリアス山脈を目指した。
≪威厳を失ったリーダーのいる風景≫
GM:「特に敵にも出会わず、ユセリアス山脈に着きます。で、洞窟があります。」
ヴォーグ:「おう。」
(ダンジョンに入ります。マップはこちら)
GM:「ヴェイルの話では、洞窟は組織の本拠地になる予定だった場所なんだそうだ。作業の途中でフィリーの命令によって中止になったらしい。ヴェイルも内部については ほとんど知らないってさ。」
ネリィ:「じゃあ、中に入ろう。」
GM:「もちろん暗いよ。」
グロック:「松明をつける。」
ファレン:「同じく。」
内部を探索するにあたり、隊列を決めることに。名付けて『フォーメーションH』。
前列:ボン リュー
中列:ヴォーグ ネリィ ヴェイル
後列:グロック ファレン
この隊列にはリーダーの攻撃魔法に巻き込まれないということ、そして真っ先に標的になるのは、おそらく中央にいるリーダーだから自分たちは安心…… という思惑が見え隠れしているように感じるのは気のせいだろうか(笑)。
GM:「正面と左右の三つに別れています。」
ボン:「じゃあ今の隊列のまま、3つに別れて進もう。」
一同爆笑。
GM:「ネリィが独りになるけど……?」
ボン:「大丈夫。<ライトニング>が撃てるから。」
グロック:「攻撃受けて死ぬかもな。」
リュー:「シーフ技能を持ってるから大丈夫ですよ。」
一同爆笑。
ネリィ:「リューにまで言われてしまった……。」
GM:「だって君らの立場は今回逆転でしょ。リューが先輩でネリィが後輩って感じですな。」
一同爆笑。
GM:「そうしないとネリィがシーフ技能を修得出来た理由が無いしね。」
今までネリィはリューをアイテム扱いしていたが最終回で下克上(笑)。第一回目に比べて随分と立派になったなぁ……。
ネリィ:「左に行きましょう。」
ボン:「え〜〜〜!?」
ネリィ:「じゃあ、真ん中?」
ファレン:「左でいいよ。」
ボン:「なんで左なの? 右でもいいじゃん。」
GM:「基本的に人間は、突然の事態には左を選択しやすい傾向があるんだよ。」
ボン:「なーんだ。所詮は君も平民か……。」