第1回 闇に潜む黒い影
≪プレイをする前に≫
このプレイの前に、キャラクターに経験点を10000点与えています。
多少難易度の高いシナリオを組んだため、このようになりました。
よってPCたちは数々の冒険をこなした仲間同士という設定になっています。
≪これが私の生きる道?≫
GM:「では、そろそろ始めます。皆さんがいる場所はオランの『古代王国の扉』亭です。」
ボン:「そして今日一日が過ぎてゆく…。」
一同爆笑。
ヴォーグ:「終了〜♪」
GM:「これで本日のプレイは終了か?」
ネリィ:「一ヶ月の間、何も無かったわね…。」
GM:「おいおい…。さて、夕方になって人が集まってきて、騒がしくなってきます。一応ここは酒場も兼ねているという感じなので。」
ネリィ:「フッ…群れてるな。」
ヴォーグ:「お前は何者だ!?」
GM:「君もその群れの一人だよ。」
ネリィ:「私をそこらの群衆と一緒にしないで下さる?」
ファレン:「あ、私は耳を隠しています。」
GM:「あれ、ハーフエルフだっけ?」
ファレン:「純粋エルフだけど…。」
ネリィ:「とがったものが嫌いなんだね。」
GM:「いや、それだったらファレン自身もかなり尖ってるよ。
ソーサラーとシャーマンを両方伸ばしていくなんて。鋭利な刃物の様に尖っているよ。」
ネリィ:「ナイフみたいに尖っては?」
ヴォーグ:「触〜るものみな、傷つけた?」
ギザギザハートの子守歌とは随分古い歌を…。
参加者の平均年齢が思い切りバレバレだなぁ。
ファレン:「一応、人間の酒場なので耳を隠しておきます。」
GM:「なるほど。酒場では噂話が聞けるよ。」
ネリィ:「それは私たちも知ってるの?」
GM:「一応ね、最近ここら一帯で人が行方不明になる事件が多発してる。」
ネリィ:「ただのキャトルミューティレーションだよ。」
ヴォーグ:「それは、“ただの”とは言わんぞ。」
ネリィ:「人がいなくなって、死体は見つかってないのね?」
GM:「そういう事です。」
ネリィ:「夜逃げ?」
GM:「酒場に来ている一般連中は子供を外で遊ばせられないとか、まったく物騒な世の中だとか言ってます。」
ネリィ:「(リューに向かって)そうだよ、早く子供は帰りなさい。」
リュー:「……(苦笑)。」
GM:「そんなこんなで早く帰る人が多いですね。」
ネリィ:「グラスランナーは追い返されるんだね。」
GM:「(やけにこだわるなぁ)それは無いって。」
ネリィ:「なんで? 子供扱いされないの?」
GM:「だって冒険者の店だよ、ココは。」
ネリィ:「あ、そうか。忘れてた(笑)。で、捜索の依頼とかは出てるの?」
GM:「国の方でも動いているけど、人手が足りなくてほとんど捜査は進んでいないみたい。君たちのような冒険者にも家族から依頼が来てるよ。」
ネリィ:「報酬は結構高いの?」
GM:「連れ帰ったら10000ガメル、死体でも3000ガメル。遺品でも一応OK。遺品は500ガメル。遺品でも弔いは出来るからね。」
ネリィ:「適当にグチャグチャな死体を持ってきて、連れてきましたとか。」
GM:「いなくなるのは、若い女性ばかりです。」
ファレン:「(リューに向かって)じゃあ君は除外だね。少女だし。」
ネリィ:「守備範囲外だね。」
グロック:「何の守備範囲だよ?」
ネリィ:「間違った。私は女でした。」
GM:「え!? 君はそっち系の人なの?」
ヴォーグ:「もしかして?!」
ファレン:「…ソーサラーだしね。」
ボン:「それはファイターの方が多いと思うぞ。」
グロック:「17歳の学者にしてソレかよ…。」
ネリィ・マゼンデス、17歳。早くもヒロイン候補脱落か!?
そうか、それでさっきはリューを邪魔者扱いしていたのか…(納得)。
≪リーダーとレーザーと私≫
GM:「今のところ、行方不明者は30人ほど。依頼が出てるのは8人です。他の家族の方は、きっと遠くに出かけてるんだろうとか、森で迷って……、迷っていたらマズイよなぁ。」
一同爆笑。
GM:「今のところ誰も帰って来てないです。消えたのは人間のみです。」
グロック:「ドワーフの女をさらってもしょうがないしな。」
ヴォーグ:「いや、世の中マニアはいる……。」
一同爆笑。
GM:「マスターが『この仕事をやってはどうだい?』と言ってくるよ。」
ネリィ:「どうするの、リーダー?」
グロック:「リーダーって誰なの?」
ボン:「目から光線出す人(笑)」
ネリィ:「誰よ、それ。」
ボン:「(ネリィに向かって)君だよ、君。」
GM:「眼鏡を発動体にして、詠唱するとレンズからピー…。」
一同爆笑。
ネリィ:「許されるんですか!?」
GM:「OKです(笑)」
眼鏡がこの世界に存在するかどうかは別として本当に買うなよ(笑)。
ネリィ:「とっても無駄な買い物をしたような…。」
GM:「当たり前だ!」
ネリィ:「それでこの仕事どうしようか。個人的に金銭的にもやりたいな。」
GM:「他には荷物運びの仕事ばっかり。」
ボン:「じゃあ荷物を届けてこようかなー。」
ネリィ:「本当にそれで満足なの?」
GM:「今は人捜しが流行りみたいだねぇ。」
ボン:「じゃあ、やっとくか!」
ネリィ:「反対意見はないね?」
ボン:「反対しても棄却されるから…。」
ネリィ:「何か言った?」
ボン:「何でもないでしゅう(泣)。」
グロック:「下手に反対するとリーダーは目から光線を出すから…。」
ネリィ:「それじゃあ、死体を探しに行きますか。」
ヴォーグ:「最初から決めつけてるし…。」
グロック:「遺品が一番おいしいでしょう。」
GM:「本人と判るものじゃないと駄目だよ。名前の彫った指輪とか。」
ネリィ&ボン:「彫りに行くか…(笑)」
ボン:「名前なんて下調べでそうにでもなるし…。」
ネリィ:「じゃあ頑張ってくれたまへ。」
グロック:「おまえも調べんか!!」
ネリィ:「ソーサラーに調べさせてどうすんのよ。」
ヴォーグ:「ソーサラーだからこそ、調べに行くんだよ。」
ネリィ:「そっか、じゃあ行ってくるね。」
ここでPC達は捜索以来の出ている女性たちの名前を知る。古い順にアニー、イリア、ウェンディ、エリス、オリヴィア、カレン、ケイト、コニーとなっている。
ヴォーグ:「そういう事か(笑)」
GM:「キとクを忘れた(笑)」
ボン:「アはアンドレさんじゃないの?」
ネリィ:「じゃあ、その人たちを捜せばいいのね。シーフさん、よろしく。」
リュー:「はい?」
ネリィ:「盗賊ギルドで情報を集めてきて下さい。」
ボン:「エリックさんに、オは?(どうやらアンドレの続きを考えてる)」
ネリィ:「聞いてよ!」
ボン:「何か言った? シーフよろしくは聞こえたけど。」
ネリィ:「それは緻密な科学的根拠に基づいた、シーフは盗賊ギルドに行け… という神のお告げです。」
おいおい、科学的な根拠はどこへいったんだ!?
ヴォーグ:「やっぱり学者は足で稼がないと…。」
GM:「とりあえず皆さん、動きたくないのね?」
一同爆笑。
ヴォーグ:「うわぁ、バレたぁ?」
≪リュー、盗賊ギルドへ行く≫
リュー:「要するにボクが盗賊ギルドに行けばいいんですね?」
ボン:「ようやく解ってくれたか…。」
ネリィ:「でも今から行くの?」
リュー:「どうしましょう?」
ボン:「リューが消えるのは、かなり先だから大丈夫。」
リュー:「え?」
ボン:「五十音順だから、リはかなり先。」
GM:「カケコで、キとクが抜けているから…。」
ボン:「ああ、間が飛ぶんだ(笑)。」
GM:「ちなみに町外れや遠出するときに帰ってこないケースが多いね。」
ネリィ:「じゃあ町外れに下見に行こう。誰か一緒に来て。」
ファレン:「イヤ。」
ネリィ:「おのれ〜、死んでやるわよ!!」
ヴォーグ:「二代目リーダー誰にする?」
ネリィ:「嗚呼、血も涙も無い…(泣)。」
ボン:「俺が一緒に行くぜ!」
ネリィ:「本当?」
ボン:「この肉の壁が…って肉の壁言うな!!」
ヴォーグ:「自分でいったくせに…。」
ネリィ:「じゃあ、この生肉が一緒に行きます。」
ボン:「どうやら生肉になってしまったらしい…。」
リュー:「生肉に決定なんですか?」
ネリィ:「君たちひどいや!」
一同:「おまえが言ったんだろうが!!」
ネリィ:「それじゃあ、小僧と生肉を連れて行きます。」
リュー:「小僧じゃないですよぉ。」
ヴォーグ:「そうだぞ、女なんだから…。」
ボン:&ヴォーグ:「小娘(笑)。」
GM:「なんだ、結局『小』からは抜け出せないんだ。」
一同爆笑。
このあと町外れのアヤシイ方向行きと、反対方向行きのグループに分かれて行動することになるが、お互い何も得られないままに帰路に着く。ただし、リューは単独行動で盗賊ギルドへ向かい情報を集める事に…。
GM:「さて、盗賊ギルドに着くと一人の幹部が『最近調子はどうだ?』とか聞いてくるよ。『ところで今日は何の用だ?』」
リュー:「最近流行っている神隠しについての情報が聞きたいんですが。」
GM:「『そのことならギルドでも多少調べているのだが…。』」
リュー:「…?」
GM:「『この世界はやっぱりコレだろ?』と言って金を要求してきます。」
リュー:「じゃあ、100ガメル渡します。」
ここでリューは、5年前までオランの盗賊ギルドにいたサバターという男が今回の事件に絡んでいるのではないかという仮説と、サバターの背後に危険な匂いがする組織がいるという事を聞き出す。 ちなみにサバターはオランに帰ってきているらしい。
GM:「『おそらく暗黒司祭が絡んでいるだろう。』」
リュー:「…女の人たちの消えた場所とか解りますか?」
GM:「噂程度の情報くらいしかないね。」
幹部から、スラム街にあるという酒場『囚人の過誤』亭に、スイットというサバターの昔の仲間が通っているという情報を入手、メンバーと合流する。
ネリィ:「じゃあ、『囚人の過誤』亭に行こうよ。」
ヴォーグ:「夜なのに?」
ファレン:「寝る時間だろう。」
ネリィ:「本当にどうするの?」
グロック:「俺は寝る。」
リュー:「ボクも寝ます。」
ボン:「シーフが来ないなら、俺も寝ます。」
結局この日は御就寝となり、『囚人の過誤』亭には次の日に行くことに。